2024.08.02 <夏>に役立つ情報
夏場に意外にご相談が多いのが『膀胱炎』。
膀胱の粘膜に細菌が感染するなどして、膀胱粘膜に炎症を起こす病気です。
冷えなどで免疫力の下がる冬場に多い病気ですが・・・
夏場は
冷房による身体の冷やし過ぎで血液循環が悪くなる
↓
・膀胱の抵抗力が弱くなる
・汗をかくことで尿量が減って膀胱内の細菌を洗い流しにくくなる
など、膀胱炎になりやすい条件が整うんです。
そこで今日は、この『膀胱炎』についてお話します。
膀胱炎のほとんどは細菌感染によって起こります。
健康な人の膀胱は無菌状態ですが、細菌性膀胱炎では大腸菌などの細菌が尿道から侵入して膀胱で増殖し、膀胱粘膜に炎症を起こします。
膀胱炎は男性に比べて女性が圧倒的になりやすいのですが、その理由は尿道の長さの違い。
女性の場合、尿道の長さが男性の1/4程度しかないため、細菌が膀胱に入り込みやすいからです。
一方、細菌が検出されないにもかかわらず、再発を繰り返すケースもあります。
それが、近年注目を集めている「間質性膀胱炎」です。
膀胱の粘膜だけでなく、その外側の間質炎症を起こすのが特徴。
原因ははっきり分かっていませんが、膀胱粘膜の透過性が増すとともに、膀胱のバリア機能が障害されて炎症が起こるのではないかとされています。
膀胱炎では、
・排尿回数が増える 「頻尿」
・炎症を起こした粘膜が刺激されて痛む 「排尿痛」
・尿に細菌や、それを排除しようとして増えた白血球が混ざり尿が濁る 「尿のにごり」
などが主な症状です。
膀胱炎の予防としては、水分を多めに取り、尿量を増やして排尿することで膀胱内の細菌を洗い流すことを、膀胱炎になりやすい人は意識しましょう。
また、夏バテなどで免疫力が低下したり、下半身を冷やして血行が悪くなると膀胱炎になりやすくなります。
シャワーですますのではなく、お風呂にじっくり浸かることも膀胱炎予防となるでしょう。
冷たい飲みもの、食べものの摂りすぎでお腹を冷やさないように注意してくださいね。
膀胱炎の治療としては、膀胱炎の原因菌を排除するために抗菌剤がよく使われます。
漢方では猪苓湯という処方が第一選択薬としてよく使用されます。
ただ、抗菌剤や猪苓湯を服用しても再発を繰り返すケースも多く、そういった場合には腹部を冷やすことで血行が悪くなっていることが多いものです。
再発を繰り返す膀胱炎の場合、猪苓湯に四物湯という腹部血行を良くし膀胱自身の力を高めてくれる処方が合わさった「猪苓湯合四物湯」という処方が良いことが多いです。
当店で扱っている製品では、剤盛堂薬品の「ホノマリア」という製品が「猪苓湯合四物湯」という漢方です。
夏の膀胱炎、お気をつけ下さいね!